蜜蜂ーセイヨウミツバチはどのように営巣場所を選ぶのか?(その7)

前号に続き「セイヨウミツバチはどのように営巣場所を選ぶのか?」玉川大学ミツバチ科学研究センター原野教授について、

『分蜂群は最良の候補地を選択するのか?』

ところで、「探索蜂」が探し出してきたいくつもの候補地の中から、最終的に選ばれた「営巣場所」は、他の候補地よりも質の良い営巣場所なのだろうか?

そうでない可能性もある。例えば分蜂群は、質とは関係なく、最初に発見した候補地を選ぶ傾向があるのかも知れない。

あるいは、母巣からの方向や距離が大事な要素である可能性も考えられる。

しかし、今のところ得られている証拠からみると後の2つの様な可能性は低い(Seeley  &  Buhman, 1999,2001)。両者は、「分蜂群」が複数の候補地の中から、最も良い「営巣場所」を選び出しているか?という問題に実験的手法で取り組んだ。

ミツバチの「営巣」に適する場所がない39haほどの小さな島にセイヨウミツバチのコロニーを運び込み様々なタイプの巣箱を置くことで、「分蜂群」がどのような特徴をもつ場所を質の高い蜜蜂の「営巣場所」として評価するかを調べた。             次号に続く。

「分蜂群」は、いつも最良の「営巣場所」を果たして選んでいるのだろうか?数日も「探索蜂」による色んな候補地探しによって、その中から最終的に1つの場所が選ばれるのだから、彼らにとってはそこが最良の場所であろう。

ただ、2人の科学者が小さな島で行った実験的な調査からそれが分かったのであろうか?興味深い。

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