蜜蜂ーセイヨウミツバチはどのように営巣場所を選ぶのか?(その10)
前号に続き「セイヨウミツバチはどのように営巣場所を選ぶのか?」玉川大学ミツバチ科学研究センター原野教授について、
『分蜂群は最良の候補地を選択するのか?』前号に続き、
Seely&Burhman(2001)は、「分蜂群」がどの程度正確に、最も高質の「営巣場所」を選んでいるのかを明らかにするため、前述の島に「営巣場所」としての質の異なる候補地「巣箱」を5つ配置する実験を行っている。
そのうちの4ヶ所には低質の候補地として15Lの巣箱を置き、残りの1ケ所だけに高質の候補地として40Lの巣箱を置いた。
これらの巣箱は「分蜂群」から250m離れた異なる場所に設置されたが、「探索蜂」は全ての候補地を見つけ出すことができたことから、彼女らが高い候補地探索能力を持っていることが窺える。
実験は5回繰り返されたが、1回を除いた全ての回で、「分蜂群」は40Lの高質候補地を選んで営巣した。残りの1回において、なぜ15Lの低質候補地が選択されたのかは分からないが、容積以外の要素が重視されたためなのかも知れない。
この実験結果から、「分蜂群」はいくつもある候補地の中から、最も良い候補地を選び出すことができると考えてよいだろうとのこと。 次号に続く。
早朝の部原海岸
「分蜂群」は5回の実験で1回だけ低質の候補地に営巣したが、容積以外の要素が優先されてのことであろうとのこと。
5回の実験の間隔がどれほどだったのか?1日に1回であれば、実施日の天候に変化があったと思われ、曇りや風の強い日もあったかも知れない。
天候にどれほど左右されるかは分からないが、それも一つの要素かも知れない。
分蜂群はいくつもある候補地の中から、最も良い候補地を選び出すことができるというのが、最も合理的ですね。
最も良い候補地を選び出すことができる能力に、驚きます。
多数決原理が働いている様にも思えますが?