蜜蜂ー2024養蜂産業振興会の講演会参加(その15)
前号に続き「2024養蜂産業振興会の講演会」について
「女王蜂の生涯と体の秘密ーどうして働き蜂とこんなに違うのか?ー」玉川大学名誉教授 佐々木正己氏
『羽化とライバル王台の破壊』前号に続く
ライバルがいる未出房の「王台」を見つけると、触覚で叩く様に中を探る。これで中の女王蜂の状態が分かる様で、まだ「羽化」まで時間があるとみれば直ぐに次の「王台」探しに移る。
「羽化」が近いとみた場合は、1時間ほどかけて「王台」の側面に丸い穴を開ける。そこから頭を突っ込み、中の女王蜂が「羽化」していれば腹端を挿入し、自らの毒液で刺し殺す。
しかし「羽化」がまだ先であれば、事後処理を働き蜂に任せて次の「王台」を探しに向かう。先を急ぐのだ。
ただし、稀には処理を任された働き蜂達が別の判断をすることがあり、中の女王蜂を殺さずに、開けられた穴を修復してしまう場合もある。
女王蜂がどうやってライバル女王蜂の状態(羽化後か羽化前か)を判断しているかというと、「蛹」の薄皮をまとっているか、既に脱ぎ捨てているかを見ている。
触覚で「女王蜂特有の太く鋭い体毛」を感知できれば「羽化」後であり、すぐに出房すると判断するとのこと。 次号に続く。
日の出直後の部原海岸
最初に「羽化」した女王蜂は、ライバル女王蜂が「羽化」する前に潰してしまう。
産まれたばかりの女王蜂は、「王台」を一つ残らず探して、前述の行動をとって始末する。これはコロニー維持には女王蜂は1匹しか必要ないことから、必然的な行動なのであろう。
当方は、「王台」の側面に穴が開いた状態は何度か見たことがあるが、これは働き蜂が開けたものと思っていた。
最初に「羽化」した女王蜂は、ライバル女王蜂が「羽化」する前に潰してしまうのを、見たことがありますか。
見たことはありません。
羽化したばかりの女王蜂も見たことがないです。
観察でもしない限り、タイミングよく見れないでしょう。