蜜蜂ー2024養蜂産業振興会の講演会参加(その28)
前号に続き「2024養蜂産業振興会の講演会」について
「女王蜂の生涯と体の秘密ーどうして働き蜂とこんなに違うのか?ー」玉川大学名誉教授 佐々木正己氏
『女王物質』
「女王物質」の定義は必ずしも明確ではない。主成分の「9オキソデセン酸」単体を指す場合もあるが、大アゴ線で作られる女王物質は5つくらいの成分から成っている。
更に、デュフォー線や腹部背面から出す物質や、肢先のフ節線から出す物質も女王蜂特有なので、これらを含めて「女王物質」と総称する見方もできる。
主成分の9ODAは、女王蜂の大アゴ線で特異的に合成される炭素数10個の脂肪酸で、同じ長さの脂肪酸でも働き蜂の大アゴ線では、10ヒドロキシデセン酸(ローヤルゼリー酸とも呼ばれることもある)が作られる。
これは、女王蜂と働き蜂ではカーストの違いにより、合成系の途中で遺伝子発現が異なる制御を受けるためと推察されるとのこと。 次号に続く。
夕暮れの検見川浜から見たスカイツリー方面
「女王物質」について専門的な紹介がなされていて分かり難いが、女王蜂と働き蜂の大アゴ線で作られる物質は異なるとのこと。
それが蜜蜂の世界はカースト制と言われており、その違いによって女王蜂と働き蜂では異なる物質が作られると推察されているが興味深い現象である。
「女王物質」、何の目的で、何を作っている物質ですか?
女王物質(フェロモン)は、女王蜂の存在を働き蜂と雄蜂
に知らせるためが第一義です。