蜜蜂ーミツバチのユニークな性を決める仕組み(その12)

17日に続き「ミツバチのユニークな性を決める仕組み」国立研究開発法人 峰特別研究員

『おわりに』

ミツバチはその特殊な性決定様式を持つが故に、極端に「近親交配」に弱いということが分かって頂けたかと思います。

冒頭でも説明したとおり、このミツバチの「近親交配」に対する弱さは育種を行う上で非常に大きな問題となっています。

良い形質を持つ女王蜂から生まれたミツバチ同士を掛け合わせて系統化する場合、受精卵の半分がオスになり、働き蜂の数が半減してしまう可能性があります。

前述のとおり、受精卵から生まれたオスは成虫になることなく途中で働き蜂に殺されてしまいます。

巣板一杯に産卵していたはずなのに蓋掛けを行う時期になると空きの巣房が点在していたという場合は、もしかしたら受精卵由来のオスが排除された跡なのかも知れないとのこと。                                 次号に続く。

女王蜂の産卵が巣板一杯になり蓋掛けが行われる段階で、空きの巣房が点在していることがあったことを当方も経験している。

これは、受精卵から生まれたオスが成虫になる前に排除されたものであろう。

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