蜜蜂ーミツバチのユニークな性を決める仕組み(その7)
前号に続き「ミツバチのユニークな性を決める仕組み」国立研究開発法人 峰特別研究員
『ミツバチの性決定様式』前号に続き、
「相補的性決定機構」とは一体どういうものなのでしょうか?
メスは受精卵から生まれるので、両親である母親と父親の両方から染色体を受け取ります。一方で、オスは未受精卵から生まれるので、母親からのみ染色体を受け取ります。
この受け取った染色体の中には「性を決めるのに関わる遺伝子(性決定遺伝子)」というものが存在し、この「性決定遺伝子」には多数のバリエーションがあると考えられています。
これらのうち、異なるバリエーションの「性決定遺伝子」を持つとメスに、1つであればオスになるということです。
簡単に言い換えると、「ミツバチは親から受け継ぐ性決定遺伝子を1種類持つか2種類持つか」によって性が決まるのです。
図の様に、性決定遺伝子を2種類持つとメスに、1種類を持つとオスになる。
性決定遺伝子には多数のバリエーションがあると考えられており、これらのうち、異なるバリエーションの性決定遺伝子を持つとメスになり、1つの性決定遺伝子を持つとオスになるとのこと。
これで受精卵からもオスが生まれることになる様だ。
今までは、受精卵からは全てメスが生まれると思っていたが、そうでもないことが分かった。
「性決定遺伝子を2種類持つとメスに、1種類を持つとオスになる」、ということは、有精卵は性決定遺伝子を2種類持ち、無精卵は性決定遺伝子を1種類持つことが多い、ということですか。
多いというか、2種類持つか1種類持つと
いうことだと思います。