蜜蜂ーミツバチサミット2023への参加(その2)
前号に続き「ミツバチサミット2023」について、
サミットは、18〜20日の3日間にわたって実施されたが、初日に参加したので、その講演内容について紹介したい。
① 基調講演:「送粉者達が創るお花畑の景観」富山大学理工学部教授 石井 博氏
地球上に20〜40万種が存在すると見積もられている陸上植物のうち、約9割の種は花粉のやりとりを通じて交配を行う種子植物に属している。
その種子植物の約9割の種は、花粉のやりとりを何かしらの動物(送粉者)に頼っていると言われている。このことは、陸上植物の存続に送粉者の存在が欠かせないことを意味している。
それでは、送粉者として機能しているのは、どの様な動物なのか?まず思い浮かべるのは、ミツバチを含むハナバチやチョウの仲間であろうが、およそ30万もの動物種が送粉者として機能していると言われている。
この様な送粉者のほとんどは昆虫であるが、その姿形や性質は実に様々で、ハナバチやチョウの様に色を見分ける能力に優れ、ストローの様な舌で花蜜を吸う送粉者がいる。
一方で、ハナバエの様に短い口器で花蜜を舐めとる送粉者もいる。薄暗い中で匂いを頼りに花を訪れる蛾の仲間や、花の匂いに騙されて送粉を行うキノコバエなど、送粉者達の個性は実に多彩とのこと。 次号に続く。
30万の送粉者のうち、「ハチ目」、「ハエ目」、「チョウ目」、「コウチョウ目」の4目が送粉者の9割を占めるとのこと、上の写真の花々も上記4目の何れかの送粉者によって花粉媒介がなされているのであろう。
陸上植物の約9割の種は花粉のやりとりを通じて交配を行う種子植物、幅広いこのような話には、興味があります。今後の報告が楽しみです。
基調講演だけでも参加の価値がありました。
世界中には30万種の送粉者が生息しているとは
驚きでした。