蜜蜂ーミツバチヘギイタダニ(その4)
前号に続き「ミツバチヘギイタダニ」について紹介したい。
元玉川大学農学部干場教授の論文「時差式ダニトラップ駆除法」による、
「雄蜂児によるダニトラップ」について、
雄蜂児は、働蜂の蜂児よりも多くの「ダニ」を誘引することが知られている。一般的には早春期の空枠(木枠のみ)か、雄蜂児巣礎を蜂群内に挿入すると比較的短期間に大量の雄蜂児が得られる。
全体が蓋掛けされたらこれを取り出して、廃棄することで、「ダニ」を誘引・処理することができる。
『なぜ雄巣房はダニトラップになるのか』
蜜蜂は、幼虫から蛹になる少し前に巣房に蓋が掛けられる。
働蜂の幼虫では8.5日頃、雄蜂の幼虫では10.25日頃に幼虫の体表から出るフェロモン量がピークに達する。この蓋掛けフェロモンが「ダニ」にとっては誘因物質(この場合、カイロモン)となり、蓋掛け直前に「ダニ」が巣房に入り込むとのこと。 次号に続く。
写真は、内検中に巣枠を引き上げたところで、空間部に2枠が入っていた。引き上げた巣枠は順番に女王蜂の存在、働蜂の数、産卵の状態、蜂蜜の量や花粉の量の貯め具合などを見ることで蜂群全体の状態を確認している。
その状態に応じた処置を行なっている。問題なければ何もしないが、例えば花粉の貯め具合が少なければ、代用花粉を給餌する。
雄蜂児、とは何ですか?
雄蜂の子供、つまり卵から幼虫、蛹と巣房で成長し、
成虫に孵化します。
所謂蜂児で、卵から蛹までの巣房にいる期間を指します。