蜜蜂ーミツバチのユニークな性を決める仕組み(その8)
前号に続き「ミツバチのユニークな性を決める仕組み」国立研究開発法人 峰特別研究員
『ミツバチの性決定様式』前号に続き、
ミツバチにも「相補的性決定機構」が適用されるのであれば、受精卵からでもオスが生まれてくるはずです。
1960年代にはWoykeらによって、遺伝的に近親関係にある女王蜂とオスが交尾をすると受精卵からもオスが生まれてくることが報告され、ミツバチも「相補的性決定機構」をもつことが実験的に明らかになりました。
ちなみに、ミツバチにおいて世界で初めて受精卵からオスが生まれてくることを染色体レベルで確認を行い、1979年ギリシャで開催されたApinmondiaにて発表がありました。
発表されたのは、皆さんもよくご存じの「養蜂産業振興会」の理事である元玉川大学教授干場氏です。
干場氏は、通常未受精卵から生まれたオスの染色体数が16本であるのに対し、受精卵から生まれたオスの染色体数は32本であることを明らかにしたとのこと。 次号に続く。
写真は稲毛海岸の「花の美術館」まだ館内の見学はなされていないが、周りの庭園は開放されている。
養蜂産業振興会の理事である元玉川大学教授干場氏が、蜜蜂の女王蜂の未受精卵から生まれた染色体数は16本であるに対し、受精卵から生まれたオスの染色体数は32本であることを明らかにされたとのこと。
同じオスなのに染色体数が倍半分違うことの意味はなんだろうか?
性決定遺伝子の数で性が決まるという話までは、そういうことなんだ、と思いますが、染色体の数の話になると、難しくなります。